2018年1月号 パリ13区に新ホールがオープン/ノートル・ダムの光と音のショー
パリ13区に新ホールがオープン
オープンしたばかりの「ル・トレジエム・アール」
Le 13ème art © Cabinet DVVD
新ホールのオープンが相次ぐパリ。9月にはヴァラエティーショーを専門としたホールがパリ13区にオープンした。その名も「ル・トレジエム・アール Le 13ème Art」。イタリア広場Place dʼItalie のショッピングモール内にある映画館を改装し、400から900席のモジュール化可能な大ホール、130席の小ホールと、テレビスタジオを擁する。バー・レストラン、ベビーシッター制度も完備。ホールごと、または全館をプライベートイベント用に借りることも可能。手品ショー、シャンソン、演劇、お笑い、ユーモア、サーカス、ダンス、ヴィジュアルショーなど、多彩なプログラムが目白押しだ。
2018年6月までの開幕シーズンは、演劇ではモリエールの『人間嫌い』と、2017年のモリエール賞にノミネートされたイヨネスコの『禿の女歌手』が目玉。ダンスでは3月に人気ダンサーで振付家のブランカ・リーがこの舞台のための特別新作ダンスを披露する。
www.le13emeart.com
ノートル・ダムの光と音のショー
ノートルダム聖堂を照らし出す光と音のショー
© Cécile Debise/Linternaute.com
欧州各地の大聖堂ではファサードに映像を投影して歴史を辿る「光と音のショー」がよく行われているが、パリのノートル・ダム大聖堂はこの11月、「ダム・ド・クールDame de coeur」と銘打った見事なショーで観客を魅了した。
これまでにパリのアンヴァリッドやアヴィニョンの教皇庁などで映像ショーを戧作してきたブリュノ・セイエ が演出を担当。フランスの一流俳優陣が朗読するテキストは、2018年に終結100年を迎える第一次世界大戦の犠牲者に捧げられたもので、ノートル・ダムの前でフランス人看護婦と瀕死のアメリカ兵士が出会う場面から始まる。終了後には聖堂内がショーに合わせた特別照明で照らされた。
◇初出=『ふらんす』2018年1月号