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「アクチュアリテ アート&スペクタクル」岡田Victoria朋子

2018年2月号 ジャポニスム展/ナポレオンゆかりの場でクリスマス

ジャポニスム展

 今フランスはジャポニスムが静かなブームだ。坂茂(ばんしげる)氏の設計で東部メッス市に 2010 年にオープンした新ポンピドゥーセンターでは、日本に関する展覧会やイベントを一挙に開催。『ジャパノラマ』展(3月5日まで)は、1970年の大阪万博と第10回東京ビエンナーレを起点に、サブカルチャーも含めた現代日本の美術の動向を総合的に扱う。京都を拠点に広く海外でも活躍するジャンルを超えたマルチアートグループを紹介する『ダムタイプ』展(5月14日まで)では、新しいインスタレーションや、ダンス、音楽、パフォーマンスを行う「イブニング」シリーズが同時開催。
http://www.centrepompidou-metz.fr/

 ギメ美術館では、エミール・ギメと画家フェリックス・レガメのアジア・アメリカ旅行をたどる展覧会が(3月12日まで)。1876年、二人はアメリカを皮切りに、インド、スリランカ、シンガポール、中国、韓国、そして開国したばかりの日本を旅し、そこで多くの芸術品を入手。膨大な数のスケッチ、写真、記録なども残っている。
http://www.guimet.fr

 パリ日本文化会館では『ジャポニスムの夜明け』展と銘打って、初期の日仏交流の様子を紹介。また日仏外交樹立 160周年の今年を記念して、7 月から来年 2月まで『ジャポニスム 2018:響き合う魂』と題し、フランス各地でさまざまな催しが予定されている。
http://www.japonismes.org

ナポレオンゆかりの場でクリスマス


ナポレオンの墓のあるドームでの光のショー
© Trait de Lumières

 ナポレオンの墓で有名なアンヴァリッドは、負傷兵士の養療所としてルイ 14世の命により 1670 年に設置され、現在でも戦争や紛争で負傷した兵士の治療・入院・保養施設としての機能を保っている。年末の特別行事として、墓のあるドーム内での光のショーをはじめ、中世や古代ローマの兵士になって戦いのテクニックを習得しようという子供コース、ルイ 14 世、ナポレオン、ドゴールなど、軍人国家元首を登場人物としたゲームコーナー、軍隊オーケストラによる演奏会など豊富な催しが。実際使われていた品の複製を通してフランス帝国の皇子・皇女が受けていた教育を物語る展覧会 À l'école des princes は、3 月 4 日まで開かれている。一般初公開の、1500 体からなる当時のナポレオン軍フィギュアは圧巻。
http://www.musee-armee.fr

◇初出=『ふらんす』2018年2月号

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著者略歴

  1. 岡田Victoria朋子(おかだ・ヴィクトリア・ともこ)

    ソルボンヌ大学音楽学博士、同大学院客員研究員。国際音楽評論家協会理事。翻訳家

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