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「アクチュアリテ アート&スペクタクル」岡田Victoria朋子

2018年6月号 フジタ展/「ジャポニスム・印象派」展/テレビドラマと美術

フジタ展


© sophie lloyd

 藤田嗣治没後50年に当たる今年、パリのマイヨール美術館では、1910~30年代のフジタの活動に焦点を当てたFoujita peindre dans les années folles展が開催中だ(7月15日まで)。1913年、27歳でパリに居を構えたフジタは、「狂乱の時代」と呼ばれた20年代に、同じく移民芸術家だったモジリアーニやキスリングらと交流しつつ、モンパルナスの寵児として名を馳せていく。展覧会では、「エコール・ド・パリ」の代表格だった彼が1931年にパリを離れるまでの画家人生初期の作品群を、友好のあった画家たちの作品とともに時代を追って紹介。日本画の影が色濃い作品が人々を魅了する。没後50年を記念してフジタの絵をあしらった記念切手も販売されている。


http://museemaillol.com/fr/foujita

「ジャポニスム・印象派」展


 日本でも有名なモネの家から数十メートルの場所にあるジヴェルニー印象派美術館は、Japonismes / Impressionnismesと銘打って、印象派以降の画家たちが日本への趣向をどのように咀嚼(そしゃく)していったかをみせる展覧会を7月15日まで開催している。ゴッホなどの作による模写作品、日本の物品を描いて憧憬を表現したもの、ナビ派や点描画の画家たちや、モネの『睡蓮』のように独自の構図や作風に完全に同化したもの……多様な捉え方がなされた「日本趣味」を、50人の画家による約200作品を通して複数形で展開する。地下スペースでは、モネの日本庭園の睡蓮を描いた屛風他を集めた、日本画の平松礼二の特設展(11月4日まで)が、テーマに華を添えている。
http://www.mdig.fr/

テレビドラマと美術

 国立リール美術館では、テレビドラマと美術との関係を探る、一風変わった展覧会を開催中だ。絵画や彫刻に直接影響を受けたシーン、美術作品のパロディー、昔からの戧作テーマを現代風にドラマの中でアレンジしたものなど、インスピレーション源は意外に多い。20あまりのドラマから象徴的なシーンを厳選し、絵画額のように壁に設置したテレビ画面で見せるかたわら、関連性のある作品を周囲に配置して相互関係を明らかにする。7月16日まで。
http://www.pba-lille.fr/Agenda/OPEN-MUSEUM-SERIES-TV

◇初出=『ふらんす』2018年6月号

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著者略歴

  1. 岡田Victoria朋子(おかだ・ヴィクトリア・ともこ)

    ソルボンヌ大学音楽学博士、同大学院客員研究員。国際音楽評論家協会理事。翻訳家

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