イベント情報(『ふらんす』2025年5月号掲載)
イベント
◉ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025
一流の演奏が低料金で楽しめ、無料イベントも多数、クラシックを気軽に楽しめる、世界最大のクラシック音楽の祭典が今年も東京で開催されます。今年のテーマは「Mémoiresメモワール─音楽の時空旅行」。音楽の発展において中心となってきた都市(ヴェネツィア、ロンドン、ウィーン、パリ、ニューヨーク)、そしてその時代をフォーカスしたプログラム。2025年5月3日(土・祝)~5日(月・祝)の3日間。会場は東京国際フォーラムほか [公式サイト] https://www.l.jp/l-_2025/
展覧会
◉ルノワール×セザンヌ─モダンを拓いた2人の巨匠
本展はフランス・パリのオランジュリー美術館が、ルノワールとセザンヌという二人の印象派・ポスト印象派の画家に初めて同時にフォーカスし、企画・監修をした世界巡回展です。ルノワールの代表作《ピアノを弾く少女たち》やセザンヌの代表作《画家の息子の肖像》をはじめ、二人の巨匠による肖像画、静物画、風景画を紹介。そして、二人から影響を受けたピカソを加え、約50点の作品を通じてモダン・アートの原点を探ります。ルノワールとセザンヌの交遊とあわせて、自在で多様な表現が生み出されるモダン・アートの誕生前夜に立つ二人の巨匠の、その卓越した芸術表現を存分に楽しめます。/会期:2025年5月29日(木)〜9月7日(日)、会場:三菱一号館美術館、[公式サイト] https://mimt.jp/
◉ゴッホ・インパクト─生成する情熱
大阪市立美術館を皮切りに、7月から大規模な回顧展が控えているゴッホ。わずか37年の生涯のなかで、数多くの絵画を制作した彼の名声を築き上げているのは、うねるような筆触とあざやかな色彩による独自の様式、そして何よりもその劇的な生涯に対する評価であると言えるでしょう。わが国でも明治末期以降、個性と情熱にあふれたゴッホの作品や芸術に一生を捧げたその生き方は、美術に関わる者たちの心をゆさぶるだけではなく、文化、そして社会といった広範な領域にインパクトを与えました。ポーラ美術館で開催される本展では、このような歴史を振り返るとともに、現代を生きるわたしたちにとって「ゴッホ」がいかなる価値を持ち得るのかが検証されます。/会期:2025年5月31日(土)〜11月30日(日)、会場:ポーラ美術館、[特設サイト]https://www.polamuseum.or.jp/sp/vango gh2025/
シンポジウム
◉文学と芸術における晩年スタイル
一般に、文学者や芸術家は歳をとるにつれて寡作になり、やがて創作の場から身を引くものだと考えられています。しかし、レンブラント、プーサン、ベートーヴェンなどが晩年に到達した境地には注目すべきものがあります。本シンポジウムでは、美術、文学、思想といったジャンルに根ざす晩年スタイルに加えて、夭折と晩年(後期)スタイルの関係や、晩年スタイルがはらむ現代性(モデルニテ)への志向をジャンル横断的に考察します。/日時:2025年5月17日(土)、18日(日)、会場:日仏会館、[公式サイト] fmfj..or.jp