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「アクチュアリテ アート&スペクタクル」岡田Victoria朋子

ツタンカーメンの秘宝展/月とソヴィエト芸術/ノートルダム大聖堂火災

ツタンカーメンの秘宝展


©Vincent Nageotte-TOUTANKHAMON-PARIS


©Vincent Nageotte-TOUTANKHAMON-PARIS


©Vincent Nageotte-TOUTANKHAMON-PARIS

 英国の考古学者ハワード・カーターが1922年に発見したファラオの墓とその秘宝は現在も人々を惹きつけてやまない。1967年のパリ展で120万人以上の入場者数(これは現在でもフランスの入館者数の最高記録)に感動をもたらした品々を、Toutânkhamon, le Trésor du Pharaon(ツタンカーメン、ファラオの秘宝)展によって再びパリで見ることができる。現在進行中のカイロ・エジプト大博物館の新しい建物の建設中、2022年の墓発見100周年(ヒエログリフの解読200周年にもあたる)にあわせて世界の大都市10か所を巡回する展覧会で、展示品はすべて、墓から出土した約150点の副葬品など。そのうち約50点が今回初めて本国以外で出品される。さらにルーヴル美術館のエジプト考古学部門所蔵の、ツタンカーメンを守る役割を果たしていたアモン神像も特別に出品。会場のラ・ヴィレットLa Vilette は昨年チームラボ展(本誌2018年7月号参照)が行われた場所。9月25日まで。
https://expo-toutankhamon.fr/

月とソヴィエト芸術

 グラン・パレでは、「月La Lune」と「赤Rouge」の2つの展覧会が同時に開催されている。「赤」がソヴィエト時代のロシア芸術の様相を紹介する一方(正式な展覧会名は「ソヴィエトの芸術とユートピア」)で、「月」展のはじめにアメリカによる月面着陸のテーマを大きく扱い、米ソを暗に対比させているのはフランス特有のエスプリか。「月」展のヴィジュアルの青と、「赤」展の色の対比も面白い。 www.grandpalais.fr

ノートルダム大聖堂火災


現在のノートルダム大聖堂

 この原稿を書き終え送信しようとした矢先、4月15日18時50分にノートルダム大聖堂で火災が発生、forêt(森)と呼ばれる12世紀の屋根組全体が焼失し、1時間後には尖塔が崩れ落ちた。この号が出る頃にはすでに被害と再建の詳細が明らかになっているだろうが、翌日夜にはひとまず大オルガンと聖ルイ王ゆかりの品々などが無傷と確認された。以下のサイト(www.fondation-patrimoine.org)では、再建のための寄付金を受け付けている。[続報:政府は4月18日、大聖堂の前庭に仮聖堂を建設し再建工事終了まで維持すると発表した]

◇初出=『ふらんす』2019年6月号

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著者略歴

  1. 岡田Victoria朋子(おかだ・ヴィクトリア・ともこ)

    ソルボンヌ大学音楽学博士、同大学院客員研究員。国際音楽評論家協会理事。翻訳家

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