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【根井ゼミ】「1日1文 経済学の名言」根井雅弘

第50回 カルドアの名言

"The factors usually cited as the determinants of growth — capital accumulation, the growth of the labour force, and a given rate of growth of " knowledge"- are more properly considered as the consequences or manifestations of the changes brought about by the infusion of new technology than its exogenous determinants."
Nicholas Kaldor

 LSE時代にロビンズから新古典派の徹底した教育を受けたニコラス・カルドアは、ケインズの『一般理論』の公刊を境に新古典派とは手を切り、第二次世界大戦後は、ジョーン・ロビンソンとともにケンブリッジを代表するポスト・ケインジアンとして活躍した。
 彼の関心分野は広かったが、晩年は、製造業における収穫逓増(アリン・ヤングの再評価)や「循環的・累積的因果関係の原理」(ミュルダールの言葉)という視点から、新古典派の一般均衡理論批判や、外生的な技術進歩に依拠したモデルへの批判などを展開した。現実重視の姿勢から何度も大蔵大臣顧問などを務めている。

 「成長の決定因として通常列挙される要因――資本蓄積、労働力の増大、そして所与の”知識”の増加率――は、より適切には、その外生的な決定因というよりは、新しい技術の導入によってもたらされた変化の結果または明示として捉えられる。」

Nicholas Kaldor, Causes of Growth and Stagnation in the World Economy, 1984,p.15.

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著者略歴

  1. 根井雅弘(ねい・まさひろ)

    1962年生まれ。1985年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。1990年京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。現在、京都大学大学院経済学研究科教授。専門は現代経済思想史。『定本 現代イギリス経済学の群像』(白水社)、『経済学の歴史』、『経済学再入門』(以上、講談社学術文庫)、『ガルブレイス』、『ケインズを読み直す』、『英語原典で読む経済学史』『英語原典で読む現代経済学』(以上、白水社)、『経済学者の勉強術』、『現代経済思想史講義』(以上、人文書院)他。

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