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「アクチュアリテ 社会」荻野雅代(トリコロル・パリ)

フランス人が日本旅行で気をつけるポイントは?


今回初めて見て感動したファミレスの配膳ロボット

 今年5月、新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5類に移行したのをきっかけに、フランスをはじめとする海外からの旅行者が、日本にまた戻ってきました。私自身もこの夏、久しぶりの一時帰国を果たしたのですが、行く先々で本当に多くの外国人観光客たちとすれ違い、日本の人気の高さを実感しました。特に、フランス人に遭遇する回数が多かったような気がしますが、単に私の耳がフランス語に慣れていたからかもしれません……。

 普段、パリのガイドブックを執筆している仕事柄、ふと、彼らが日本旅行前にどんな情報をチェックしているのか気になり、ネットで調べてみたところ、「日本でしてはいけないこと、知っておくと良いこと」を列挙するサイトが多く見つかりました。その中でも、日本人目線では気が付かない、ちょっと面白い注意事項を私のコメントと共に紹介します。

・赤信号で渡らない。:車が来ないのを確認して、青信号を待たずに渡ってしまうフランス人は少なくないかも。

・人前で鼻をかまない。:フランスでは、たとえ食事中でも鼻を大胆にかむのはNGではなく、逆に、かむのを我慢して鼻をすする音の方が不愉快と言われることがある。

・タクシーのドアを自分で開閉しない。:フランスのタクシーのドアはすべて手動。

・駅の地下に巨大なショッピングセンターがある。:フランスにもちょっとした店が並ぶ駅はあるが、日本ような規模の駅地下はない。

・ゴミ箱を見つけにくいが、ポイ捨てしない。:フランスに比べて公共の場でのゴミ箱の数が少ないにも関わらず、とても綺麗に保たれている日本の街や通りは驚異的。

・レストランで店員を呼ぶ時はブザーを押す。:知らずにテーブルでじっと待っているフランス人が結構多いかも⁉

・電車の終電は意外と早い。:パリのメトロやRERの終電は平日でも深夜1時過ぎ、金土で深夜2時過ぎぐらいまで運行している。

・曲芸のように料理する鉄板焼き屋は見つからない。:アメリカ発祥のスタイルと知らずに、そういう店を予約して欲しいとフランス人からお願いされたことが何度かある。

◇初出=『ふらんす』2023年11月号

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著者略歴

  1. 荻野雅代(おぎの・まさよ)(トリコロル・パリ)

    パリとフランスの情報サイト「トリコロル・パリ」を運営。著書『おしゃべりがはずむ フランスの魔法のフレーズ』

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