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トリコロル・パリ文 ドミニク・ル・バグス絵「フランスのおしごとABC」

第26回(最終回) Z

Zingueur

男性形:un zingueur / le zingueur
女性形:une zingueuse / la zingueuse

26番目の最後のアルファベットZ が頭文字のお仕事は「Zingueur(ザングー)/ Zingueuse(ザングーズ)」です。いわゆるトタン屋根を張る職人を指す言葉で、トタン板が「zinc=亜鉛」で塗装されているところから名付けられました。ちなみに、「zinc」は「ザンク」または「ザング」という2通りの発音があります。初めて耳にする人が多いことと思いますが、フランスでも普段あまり使うことのない単語と言えるでしょう。また、屋根だけでなく、雨どいや瓦の留め具などの板金を用いたパーツを設置したり修理をしたりする職人のことも「Zingueur(ザングー)/ Zingueuse(ザングーズ)」と呼びます。

フランスの一軒家では「tuile(チュイル)=瓦」や「ardoise(アルドワーズ)=スレート」の屋根が一般的で、屋根職人を指す単語として「couvreur(クヴルー)/ couvreuse(クヴルーズ)」がよく使われています。求人広告には「couvreur-zingueur」と併記されたりしています。屋根といえば、フランスには「toit de chaume(トワ・ドゥ・ショーム)」と呼ばれる伝統的な藁葺き屋根があり、日本の茅葺き屋根と同じく、特別な技術を持った職人さんしか屋根を葺き替えることができません。その職人さんは「artisan chaumier(アルティザン・ショミエ)」とか「couvreur chaumier(クヴルー・ショミエ)」と呼ばれています。

昨年4月にスタートしたこちらの連載「フランスのおしごとABC」も、今回で最後となりました。仕事の名前を通して、フランスのちょっとした文化や歴史、フランス語の豆知識をご紹介できたらという気持ちで続けてきましたが、皆さんにお楽しみいただけたらうれしいです。全26回、ユーモアあふれる優しいクマさんのイラストを描いてくれたドミニク・ル・バグスさんにこの場を借りてお礼を申し上げます。またいつか、皆さんにフランスのお話をお届けできることを願っています。Merci beaucoup. Au revoir !

◇トリコロル・パリさんの文&ドミニク・ル・バグスさんの絵をもっと楽しみたい方は、こちらもどうぞ♪

『おしゃべりがはずむ フランスの魔法のフレーズ』
トリコロル・パリ 著 ドミニク・ル・バグス 絵

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著者略歴

  1. トリコロル・パリ(荻野雅代・桜井道子)

    フランス在住15年以上の日本人ふたり組。2010年に立ち上げたパリとフランスの情報サイト「トリコロル・パリ」(http://tricolorparis.com)でパリの観光情報やフランスの素顔を独自の目線で伝えている。『パリでしたい100のこと』(自由国民社)などのガイドブックから『パリが楽しくなる!かんたんフランス語』(パイ・インターナショナル)などのフランス語会話集まで、著書多数。 Instagram / Facebook / Twitter : tricolorparis

  2. ドミニク・ル・バグス(Dominique Le Bagousse)

    テキスタイルデザイナーとして仕事をするかたわら、イラストレーターとしても活躍。大好きな絵を通じて子供向けのアートや文化活動にも力を注いでいる。2016年、自宅で仕事をするフリーランスの悲哀を描いた初のエッセイイラスト集『Télé Mac』(Pyramyd社)を出版。優しさとユーモア、繊細さがある絵は、見るものを自然と微笑ませる。 http://dominiquelebagousse.fr/http://cargocollective.com/dominiquelebagousse/Instagram : dominiquelebagousse

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