第1回 学習者からの質問① 声調について
学習者のみなさんから届いた質問にお答えしていきます。
【質問1】
第1声・第4声の単語を発音する際、第1声の音の高さから第4声に下がる、または第1声の高さより更に少し高い音から第4声に下がる、どちらが正しいでしょうか?
人によって高さが違うように感じます。
どちらでも通じるのでしょうか?
(sakuraさん)
【李先生からの回答】
もちろんどちらでも通じます。
基本的には、第1声の高さから下がって第4声に繋げるのがいいでしょう。
ただ、声調の高さは絶対的なものではなく、発音のしかたには個人差があり、また場面や文脈によって特定の音節を強調することもあります。
たとえば“春天chūntiān”“秋天qiūtiān”“冬天dōngtiān”はすべて第1声ですが、それぞれ前の音節のほうが高く発音されることもあります。うしろはみな同じ“天”で、情報として重要なのは前の音節だからです。
【質問2】
知らない漢字や四声があやふやな漢字に出くわした時、誰でも(ネイティブ含め)適当に四声の発音をせざるを得ないと思いますが、ネイティブにとってそれはどのように感じるものなのでしょうか?
日本の方言を聴いた時と同じ感覚でなんとか理解しようとするものなのでしょうか? それとも…
(mashaさん)
【李先生からの回答】
声調が多少あやふやでも、たいていは文脈や場面で理解できます。
漢字の発音はしっかり覚えてもらいたいですが、「この字が読めないから話すのを止めよう」と思ってしまうと逆によくないので、「だいたいでも通じる」くらいの気持ちで、どんどん口に出してみましょう。もちろん、その後はしっかり辞書で確認してくださいね。