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フランス語上級者はいかにフランス語を身に付けたのか?「わたしのフランス語学習法」

「どうすればフランス語が上達しますか?」
ふらんす編集部にもよく寄せられる質問です。けれど、その答えは一つではありません。単語を毎日少しずつ覚える人もいれば、映画や音楽から入る人もいます。文法を徹底的に学ぶ人、まずは会話を楽しむ人、YouTubeをはじめ動画に親しむ人、留学をきっかけに飛躍する人もいれば、独学で長く続けている人もいます。みんな、自分なりの勉強方法をどのように見つけたのでしょうか。本特集では、そんな十人十色の「学び方」「フランス語との付き合い方」をうかがいました。フランス語教師、作家、翻訳家、大学生、そして「ふらんす」を愛読してくださっている読者まで、フランス語と長く付き合ってきた方々です。『ふらんす』2026年9月号より、体験談の一部をご紹介します。

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「ふらんす」編集者・Sのフランス語学習法

――フランス語との出会いはいつ、どのようなものでしたか?

大学の第二外国語で学んだのがきっかけです。担当の山田稔先生が口を尖らせて発音された「キュルチュール」の音がなんともキュートで、それがcultureという英単語とまったく同じつづりだということに衝撃を受け、がぜん興味が湧きました。

――フランス語で壁にぶつかった経験はありますか? それは、どのように克服しましたか?

大学2年生の時、夏期講習を受けにモンペリエに行きましたが、筆記試験で入ったクラスの授業がまったく聞き取れず、また周りに日本人もまったくおらず、人生であれほど孤独を味わったことはありません。街もヴァカンスムードで余計に切なかったです。翌月グルノーブルに場所を移したら、急に耳が開いたように音や意味が入ってくるようになりました(多分錯覚です)。当時、毎日ラボで発音の授業があり、例文の後に自分の声を録音して聞き比べてはまた直す、というのを繰り返すうち、言葉を音として、文字(視覚イメージ)に変換せずに受けとるということを、初めて感覚的に捉えられた気がします。

――フランス語がおもしろくなったきっかけはなんですか?

友人に頼まれて通訳をしたときだったと思います。ひとの思考や気持ちを追う、想像する、先回りする、深読みするというのが面白く、それを自分なりに誰かに伝えることで、そのひとの一部になれたような感覚に、幸せを感じました。

――今でも続けている習慣、今だから伝えたい学習のコツはありますか?

新しい壁は常に出現します。自信がなくなった時は、目に入るものをひとつずつフランス語にしてみる、ということをしています。すると、「あっ、こんな単語も知っていた」と楽しくなってきますし、やりだすとこれがなかなか終わらない(笑)。自分の日常は意外とフランス語で溢れていることに気づきます。

――Sさんの「わたしの一冊」をおしえてください。

ソルボンヌ文明講座のGrammaire du Françaisは、とにかく例文が絶妙でいまでも時々参照します。あともう一冊、Le Robert microは小さいだけに、ひとつ単語を引くと派生語まで一緒に目に飛び込んでくるので、見ていて飽きません。

 

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フランス語上級学習者・松本真美さんのフランス語学習法

――フランス語との出会いはいつ、どのようなものでしたか?

20代前半に映画「天井桟敷の人々」を見てフランス語の美しさに惹かれました。

――壁にぶつかったと思うような経験はありますか? それは、どのように克服しましたか?

今年6月にパリで1か月の語学研修に参加したのですが、実践経験がほとんどなく、苦労しました。他の生徒より語彙は豊富なのに文章を読むのが遅い、聞き取れない、要約できない。私は読むのも聞くのも一語一語を追ってしまっているんです。帰国後は、意味のまとまりで捉えることに意識を向け、毎日3〜5分程度の音声を要約する練習を継続中。ChatGPTにその音声を聞かせ、自分の要約が的外れでないかチェックしています。

――フランス語が面白くなったきっかけ、本気を出したきっかけはなんですか?

B2に合格した頃から本が読めるようになってきて、学習に弾みがつきました。特に嬉しかったのは6年前、レティシア・コロンバニのLes Victorieusesを辞書なしで読め、しかも号泣してしまうほど話に入り込めたことです。以来自信がつき、ピエール・ルメートルのAu revoir là-hautやゾラのAu bonheur des damesなど大作にも挑戦。そこから社会問題にも興味が広がりフランス語学習が止まらなくなりました。

――今でも続けている習慣、学習のコツはありますか?

3年前からインスタ(@garance_france)に本と映画の感想をフランス語でアップしています。学習のコツと言えば、ただ好きなことを続ける、人と比べない、それだけです。

――松本真美さんの「わたしの一冊」、あるいは「わたしの秘密兵器」をおしえてください。

20年くらい前に買った『コレクションフランス語7・書く』は私のバイブルです。フランス語的発想の無生物主語や表現モデル、など、最初は知らないことだらけでしたが、何年もかけて5〜6回繰り返し読むうちにフランス語の真髄がわかってきました。ボールペンのほうは、DELF/DALFで共に頑張ってくれた相棒です。書きやすいしインクの減りがわかるので便利。すでに中の替え芯30本以上交換して使い続けています。

⃝松本真美(まつもと・まみ) 大分県由布市在住、歯科医院勤務(受付・助手)。35歳から趣味でフランス語を始める。45歳で仏検準1級、57歳でDALFC1、59歳で仏検1級、60歳でC2取得、61歳(2025年)で日仏会館フランス語コンクール上位級部門優勝。フランス語を使いこなせることを目標に現在も勉強を続ける。

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『ふらんす』2026年9月号ではほかにも、清岡智比古さん、榎本恵美さん、志水じゅんさん、倉方健作さん、橋本翔右さん、田口亜紀さん、堀茂樹さん、関口涼子さんのフランス語学習法を掲載しています。ぜひご覧ください。

>『ふらんす』2026年9月号はこちら

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