イベント情報(『ふらんす』2024年7月号掲載)
展覧会
◉内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙
まだ印刷技術のなかった中世ヨーロッパにおいて、写本は人々の信仰を支え、知の伝達を担う主要な媒体でした。羊や子牛などの動物の皮を薄く加工して作った紙に人の手でテキストを筆写し、膨大な時間と労力をかけて制作される写本は、ときに非常な贅沢品ともなり、華やかな彩飾が施され、一級の美術作品へと昇華を遂げている例も珍しくありません。本展覧会は、2015年度に筑波大学・茨城県立医療大学名誉教授の内藤裕史氏により寄贈された写本リーフ(本から切り離された一枚一枚の紙葉)のコレクションを中心に、国内の大学図書館の所蔵品も若干数加えた約150点から構成され、聖書や詩編集、時祷書、聖歌集など中世から近世初頭にかけて普及した写本の役割や装飾の特徴を見ていくもの。書物の機能と結びつき、文字と絵が一体となった彩飾芸術の美、「中世の小宇宙」が堪能できます。2024年8月25日(日)まで。会場:国立西洋美術館企画展示室 (東京・上野)、[公式サイト]https://www.nmwa.go.jp/jp/。2024年9月7日(土)〜9月29日(日)、札幌芸術の森美術館にて巡回展。
◉髙田賢三 夢をかける
2020年に惜しまれつつこの世を去ったファッションブランドKENZOの創設者・髙田賢三の没後初の大規模個展が、東京オペラシティ アートギャラリーで開催されます。「色彩の魔術師」と呼ばれた髙田氏の変遷が、衣装やデザイン画、幼少期からのスケッチや、写真などを通じて紹介されます。会期:2024年7月6日(土)〜9月16日(月・祝)、会場:東京オペラシティ アートギャラリー、[公式サイト] http://www.operacity.jp/ag/
◉モネ&フレンズ・アライブ
巨大スクリーンに投影されたモネやピサロ、ルノワール、ドガ、セザンヌなど印象派・ポスト印象派の作品を、光、色、音、香りの演出とともに体感する近年話題の没入型展覧会が、東京・日本橋三井ホールにて開催されます。会期:2024年7月12日(金)〜9月29日(日)、休館日7月18日(木)、[公式サイト] https://monetalivejp.com/tokyo/
第15回日仏会館フランス語コンクール
毎年恒例のフランス語スピーチコンクールが開催されます。奮ってご応募ください。
【課題テーマ】
第1部門(上級):Est-ce qu’on communique mieux de nos jours ?(コミュニケーションの発展は質を保証するか?)
第2部門(中級):Pour ou contre le port de l’uniforme ?(あなたは制服に賛成ですか、それとも反対ですか?)
【応募資格】
日仏会館ウェブサイト(https://mfjtokyo.or.jp)などを参照のこと。
【応募要領】
いずれかの部門のテーマでスピーチ原稿を作成し、タイトルは自由につけ、ウェブフォーム(https://www.mfjtokyo.or.jp/concour.html)に応募者情報を入力のうえ、提出原稿をアップロード。
【審査】
[書類選考]締切は2024年9月23日(月・祝)
[決勝大会]スピーチと質疑。11月23日(土・祝)13:00-18:00頃、 日仏会館ホールにて