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「アクチュアリテ アート&スペクタクル」岡田Victoria朋子

2017年11月号 マリア・バイ・カラス展

マリア・バイ・カラス展


© Fonds de dotation Maria Callas

 今も絶大な人気を誇るオペラ歌手マリア・カラスの没後40周年を記念して、彼女の言葉を中心に構成した展覧会Maria by Callas がラ・セーヌ・ミュジカル La Seine Musicale で開かれている。舞台でのパフォーマンスを第一に考えていたカラスは、公式にレコーディングしなかったオペラを、アマチュアが劇場録音して海賊版レコードにしたことをとくに喜び、自宅でよく聞いていたという。展覧会はこれらの全音源を入手し、リマスターして公開。同時に未公開のリサイタルやインタビュー映像なども。入り口で貸し出されるヘッドフォンとリモコンで、映像との完全シンクロサウンドを楽しめる。東京でのリサイタルや、NHK ホール舞台裏での様子の映像も見られる。12月14日まで。
http://www.mariabycallas.com


バルタバスによる《レクイエム》


《アヴェ・ヴェルム・コルプス》を歌う騎手たち
© Julien Benhamou

 騎馬ショーを高度な芸術に押し上げた独特の舞台で知られるバルタバスBartabas。9月15~17日の3 日間だけ、同じくLa Seine Musicale でモーツァルトの《レクイエム》を上演した。8頭の白馬と、赤をアクセントに取り入れた黒装束の8人の騎手が、音楽に合わせて絶妙の舞を披露。ドラマチックな照明が音楽のドラマ性をさらに強調し、一見モノトーンとも言えるシンプルなジェスチュアが、直線的で洗練された動きを戧り出す。音楽は、マルク・ミンコフスキ指揮レ・ミュジシアン・デュ・ルーヴルLesMusiciens du Louvre にオー・ド・セーヌ県少年少女合唱団Maitrise des Hautsde-Seine(通称パリ・オペラ座少年少女合唱団)という豪華な顔合わせ。ソリストには実力派の若手を起用。最後にはモーツァルトの《アヴェ・ヴェルム・コルプス》をなんと騎手たちが見事に歌った。来年5月にはパリのラ・ヴィレットLaVillette で再演予定。

◇初出=『ふらんす』2017年11月号

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著者略歴

  1. 岡田Victoria朋子(おかだ・ヴィクトリア・ともこ)

    ソルボンヌ大学音楽学博士、同大学院客員研究員。国際音楽評論家協会理事。翻訳家

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