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「アクチュアリテ スポーツ」芦立一義

2017年7月号 ツール・ド・フランス2017

ツール・ド・フランス2017

 フランスの国民的スポーツイベントと言っても過言ではないツール・ド・フランスが、7 月1 日から始まる(23 日まで)。今日では日本でも知名度が上がり、もはや説明は不要だろうか。3 週間に渡ってフランスを文字通り一周(ツールtour)する自転車レースで、近年は日本人選手も出場している。フランスではキャンピングカーでツール・ド・フランスを追いかけるというヴァカンスのスタイルも昔から愛好家たちの間で人気があり、テレビ中継などを見ていても、山岳コースなどでは路端にキャンピングカーが並ぶ場面がしばしば映し出される。

 ツールのゴール地点は、40 数年来シャンゼリゼ大通りと決まっているが、コース及びスタート地点は毎年異なり、今年はドイツのデュッセルドルフをスタートし、フランス東部を南下、シャンベリーから空路で中央山塊を越えて、ピレネーで前半戦が終わる。それから再びフランスを横断して南東部へ向かい、アルプスで雌雄を決する。最後はサロン・ド・プロヴァンスから空路で北上してパリで最終ステージを迎えるが、ここで総合順位が覆ることはまずない。

 ツールにちなんだイベントは多数あり、実際にツールと同じコースで行なわれるワンデイレースのレタップ・デュ・ツールL’étape du Tour が特に有名だ。昨年の参加者の42 パーセントが外国人で、日本からの参加者も多い。また、ツールの各ステージでスタート/ゴール地点となる都市、町はさまざまな催しで盛り上がりをみせる。今年、初めての試みとして、ラ・ディクテ・デュ・ツールLa dictée du Tour が行われた。ディクテとは「書き取り」のことで、読み上げられた文章を正確に書き取ることを競う。参加者はツール中継都市の小学6 年生、中学1、2 年生限定である。書き取りの問題は、各都市の地方紙で自転車に関して書かれた記事の抜粋で、かつてマイヨ・ジョーヌに袖を通したこともある元自転車選手のジャン= フランソワ・ベルナールや、ツールを主催するA.S.O 総合ディレクターのクリスチャン・プリュドムら著名人が問題文を読んだ。参加総数5,000名のうち、都市毎に成績上位9名が、レース当日に会場の「舞台裏」を体験することができ、表彰台などの一般入場できないエリアへ立ち入ることができる。

 少し先になるが、11 月4 日にはツール公式イベント「ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム」が開催される。ツールに出場した有名選手たちの走りを日本で見られる機会、あるいはツールを体感できる機会として、今年で5 年連続5 回目を数えるが、現在のところ来年までの開催は決定しているようだ。

 

◇初出=『ふらんす』2017年7月号

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著者略歴

  1. 芦立一義(あしだて・かずよし)

    パリ第12大学Master2(哲学)修了。仏哲学

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